九州オルレ 島原コース

島原港ターミナル

オルレ(※1)をご存じだろうか。韓国・済州島発祥のトレッキングで、九州にもいくつかのコースがある。昨年(2020年)開設した島原コースは、福岡市内からJRまたは西鉄大牟田線で大牟田駅へ行き、三池港までバスで移動。高速フェリーで島原港へ向かう。島原港ターミナルがスタート地点なので便利だ。

思い立って、島原コースを歩いた。このコースは、かつて雲仙普賢岳の火砕流が流れ下った水無川を右手に平成新山を前面に望むコースになっている。

普段は水が流れていない水無川と平成新山

1990年11月から1995年2月まで続いた雲仙岳の噴火活動。あの頃自分は、パンフレット制作の打合せ・取材で長崎・島原方面に行くことが多かった。噴煙活動最初の頃、島原半島の国道251号線から見える普賢岳の噴煙は「ポヨッ」と小さくて可愛らしい状態が続いていたが、あの大火砕流につながるとは思いもよらなかった。

その頃は久留米のダイアパレス9階に住んでいたが、大きな噴火の後はしばらく普賢岳噴火の灰が飛んできて、窓にくっついたのを覚えている。自然のダイナミズムを感じる体験だ。島原オルレコースを歩きながら、そんなことを思い出した。

われん川

コース途中にわれん川というスポットがある。人々の生活の水源として活用されていたが、大規模な土石流がこの地を襲い壊滅的な被害が生じたそうだ。しかし、この水源は、土石に埋もれることなく奇跡的に残ったとのこと。

島原鉄道の廃線

コース最後のほうで、廃線を見つけた。ブラタモリに出てきそうな風景だ。かつて加津佐方面につながっていた線路の跡だろうか。…と見入っていると、品のいい年配のご婦人2人と出会った。

「こんにちは」と声をかけると、「元気に歩きよらっしゃるね。わたしたちゃ、とてもとても…」「そうですね。自分は健康のためにですかね」と自然に言葉が出る。

地元の人との会話も楽しい。

歩いたあとは島原温泉へ。ホテルシーサイド島原の展望大浴場は、海が見渡せる気持ちのいい温泉だ。日本有数の高濃度の炭酸泉とパンフレットに書いてあったが、湯舟に浸かっていると、本当にしっかりと気泡が肌にくっついてくる。番台でJR九州「九州八十八湯めぐり」(※2)の御湯印スタンプを押してもらった。

九州オルレは温泉地にあるコースも多いので、御湯印めぐりとセットで回るのもおすすめだ。

※1九州オルレ

https://www.welcomekyushu.jp/kyushuolle/

※2九州八十八湯めぐり

https://www.88onsen.com/

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